VALDAIが製造していた時期の、1976年製ジュピター3です。
昔日のソ連製レンズは、光学性能が優秀である一方で当時の組み立て品質には難のある事から、本来の性能で快適に使えるよう出品に際して分解整備・調整いたしました。
光学系には製造時からのコーティング面のむらやコート傷は見受けられますが、レンズエレメントの傷は少なく透過は良好で、逆光時も作例画像のように白けることなく写ります。
マウントはライカ Lマウント( L39)互換ですが、ソ連品質のためカメラによっては取り付けに相性が出る可能性があります。手持ちのカメラで確認したところでは、ライカボディには問題なく取り付けできましたが、キヤノン製品の一部では取り付け自体はできるもののレンズのねじ込み終盤がやや重くなる傾向でした。この点はあらかじめご了承ください。
距離計連動精度について
近年の復刻モデルを除くオリジナルのジュピター3は、設計時から連動精度に根本的な問題(このレンズの雛形となったツァイス・ゾナー50/1.5のLマウントモデルに、ライツの規格よりも0.04mm程度距離計連動カムの嵩が低いという設計上の難があった事。左記に加えてソ連製品特有の不均一な品質)を抱えていますが、本品ではカムの嵩を調整する事で連動精度の問題を改善しています。この加工は工程と精度の追い込みに非常な時間と手間を要するため、私の知る限りでは他で同様の調整を施している例はありません。
独自の方法でカム端面にアルミを被せてカムの嵩を調整してありますので、精度維持の観点から、カム端面を下にした直置きはなるべく避けてください。
往時のツァイス・ゾナーを範に取った事からゾナーのコピーやクローンと呼ばれる事の多いレンズですが、実際には1948年から量産初期にかけて設計変更が繰り返されており、ゾナー型レンズとしては巷間で言われている以上に独自色の濃い製品と言えます。先述のようなソ連製品特有の品質面の問題はありますが、適切に整備・調整された完調のものはかなり楽しめます。
とくに、古典的なゾナー型を、戦前・戦中の本家ツァイスのレンズに比べて劣化(殊にコーティングの劣化による透過性の低下)の無い光学系で気軽に楽しめるという点の魅力は大きいと思います。
その他:付属品無し。
商品の状態について当欄にて記載漏れ箇所や見落とし等のある可能性もありますので、ご不明の点は予めご質問ください。
上記を踏まえたうえで、面識の無い者同士が相対せずに物品をやり取りするネットオークションの性格上、本品は現状渡し、ノークレーム・ノーリターンでの出品といたします。ご了承いただける方のみご入札ください。
その他、出品者の都合により入札をお断りする事や早期終了する場合がありますので予めご了承ください。