この品は、先日出品しご落札いただいた装飾の無い壁板(ID:v1226290753)と一緒に出てきました。ここまで変化に富んだ状態になるには、相当長い歳月を要したことでしょう。
装飾の無いのは穀物倉庫であったのに対し、こちらは、同じくインドネシア スラウェシ島 タナ・トラジャの貴族階級の高床式伝統家屋(3枚目参考画像にある高床式住居)の外壁でした。
大きさは、2枚目画像の部分で、縦約33㎝×横約32.5㎝です。19世紀末から20世紀初頭にかけてのものであることを保証します。アイヌ彫刻を想起させる幾何学文様は、本物の持つプリミティブな力強さを醸し出しています。また、経年による染料の剥離具合が何とも言えません。
日本の古民家同様、トラジャの古い家屋は、近代化と共に建て替えられ、こうした外壁は新しいものに取り替えられたり、捨てられてしまい、残念ながら古いオリジナルはあまり残っていません。「Toraja panel」で検索すると分かりますが、このタイプの壁板は、建てられた当時は、赤や黒で着色されていました。文様を彫刻をする前に黒色は樹皮と灰を混ぜたものを塗り、赤色は文様を削った後で植物染料、土とヤシ酒を混ぜたもので色付けされます。出品の壁板は、経年により染料が剥落しています。家屋の外壁で、長い年月、風雨にさらされ野晒しになってきたことを考えると、状態が良いはずがありません。こちらは、当時のままの天然の染料で、後年の塗り直しが全くありません。傷んだ部材は、新しいものと取り替えられていきますが、時代が若くなるにつれて彫りに力強さがなくなり、手抜きが見られるようになります。例えば、6枚目画像左下の青い矢印で示した刻みなども省略されていきます。表面や裏面(5枚目画像)は斧で削られた荒々しい跡が見られ、時代を経てきたものであることが分かります。こうした古いトラジャの壁板は、海外では驚くほど高く取引されていますので、新たに塗り直されたり、近年の複製品も広く出回っています。こちらは、家屋が建てられた当時のまま残っていた良い時代に現地で入手したもので、後年の複製ではないオリジナルであることを保証します。
7枚目のように向きを変えると雰囲気が変わり、壁に掛けて飾っても素敵だと思います。その他、敷板にしても味わいがあり、飾る品をひきたててくれることでしょう。
状態ですが、2分割した8、9枚目画像でご確認ください。汚れや表面の剥離、ヒビが数本ありますが、すぐに壊れるような状態ではありません。また、 10枚目は、横から写した画像ですが、経年による反りがあることがお分かりいただけるかと思います。これらも味わいと受け止め、古いものにご理解のある方のみ、ご入札をお願いいたします。
出品しているものは、昔選別してコレクションしたもので、どれも希少さや年代について保証します。整理のための出品で、大変リーズナブルかと思います。この壁板を美しいと感じ、評価してくださる方がいらっしゃいましたら、よろしくお願いいたします。
※ 落札日を含め2日以内にご決済をいただける方のみ、ご入札をお願いいたします。落札後連絡が無く期限内にご決済をいただけない方や到着後に受取連絡をいただけない方は、申し訳ありませんが以後の入札は、ご遠慮いただいています。
※ 午前中までにご決済をいただいた場合は、その日のうちに発送いたします。午後以降にご決済いただいた場合は、翌日の発送となります。また、落札後のこちらからの評価は、評価をくださった方のみとしておりますので、ご了承願います。
(2026年 4月 18日 19時 45分 追加) 中央下の縦の割れは、外部から力が加わっての破損ではなく、経年の木の伸縮によるものと思います。ぐらついたりせず、すぐに壊れる状態ではありません。