
【商品説明】
1920年代〜1930年代(アールデコ期)のイギリス製、異素材の幾何学デザインが目を惹く極めて重厚なアンティーク・リングです。
当時の英国紳士が首元を飾るクラバット(スカーフ)を留めるための「スカーフリング」、あるいは圧倒的な存在感を放つ「メンズリング(サムリング/親指用)」として愛用されていたコレクターズピースです。
【デザインの美学:上昇するフォルム】
本品は、上に向かって扇状に広がっていくアールデコ特有の「上昇感」を体現したフォルムが特徴です。これは当時の摩天楼(クライスラービル等)に見られる、未来への希望を象徴する造形美です。
内側のメーカーマーク(RM)が正位置で読める向きに置いた際、この広がるデザインが上に来るよう設計されており、指に嵌めた際もスカーフを通した際も、非常に華やかで力強い印象を与えます。
マザーオブパール(白蝶貝)、初期の合成樹脂であるセルロイド(不透明白色部)、そして中心にはべっ甲調の素材を幾何学的に配置したフェイスは、現代ジュエリーにはない知的なモード感を漂わせます。
【XRFによる非破壊検査と1973年以前のホールマーク免除規定】
リング内側にメーカー印「RM」の刻印がございます。
24g超という重厚な銀製品でありながら公的なホールマーク(ライオン等の刻印)がないのは、1973年の法改正以前の英国法(Silver Plate Act 1790等)に基づき、指輪類は意匠保護の観点から重量に関わらず打刻が免除されていたためです。まさに法改正前の「真のアンティーク」である証左といえます。
本品は素材特定のため、XRF(蛍光X線分析)を実施済みです。
・ 分析結果:Ag(銀)92.5% / Cu(銅)6.6%
この数値は英国スターリングシルバーの基準通りの数値であり、極めて高品質なアンティークシルバーです。
【スペック】
・ 重量:約 24.13g(これ程のサイズのアンティークシルバーリングであれば、地金価値を大きく超える美術品としての価値を誇ります)
・ サイズ:内径 約 21.2mm(約 26号相当)
・ フェイス:約 23.4mm × 23.4mm
・ リング幅:約 15.3mm
・ リング厚み:約 1.5mm
・ 素材:純銀(Ag92.5% XRF確認済)、白蝶貝、セルロイド、フェイクタートイズシェル
【お取り扱い上の注意(重要)】
本品にはアールデコ期特有の歴史的素材である「セルロイド」が使用されています。
・ アルコール・薬品厳禁:セルロイドはアルコール(消毒液、香水等)や除光液などに触れると、表面が白濁・融解し修復不可能なダメージを受けます。お手入れの際は乾いた柔らかい布で優しく拭いてください。
・ 熱・火気厳禁:極めて燃えやすい素材です(発火点170℃)。火気の近くやドライヤーの熱風近く、その他高温になる場所(直射日光の当たる車内等)には絶対に放置しないでください。
【コンディション】
約100年前のアンティーク品です。純銀部分に時代相応のスレやパティナ(黒ずみ)、素材接合部にわずかな経年変化と内側に傷が見られますが(画像10参照)、大きなダメージはなく、アンティークとしての風格は抜群です。アールデコ期の貴重なリング、是非お手元でお楽しみください。