チェコスロバキアのTesla社が1970年頃に製造販売していた楕円フルレンジスピーカーユニット、ARE 668の2本セットです。私自身が使っていた際に端子に付けたケーブルはそのままの状態で発送いたします。
■主な仕様
磁気回路:フェライト / 外磁式
外形:255 × 160mm
公称:8Ω / 5W
周波数レンジ:6010,000 Hz
重さ:790 g
668にはARZという型番の中低域用のユニットもありますが、本出品のAREはフルレンジタイプです。また、Tesla社の楕円ユニットとしてはARE 667が有名ですが、ARE 668は公称インピーダンスが8Ωであり、4Ωの667とはその点が異なります。
発売当時の資料などはweb上には残っていないようですが、Radiomuseumというサイトで主要な仕様などご確認頂けます。
https://www.radiomuseum.org/r/tesla_loudspeaker_are_668.html
5枚目、7枚目の写真で見られるように、端子の片側に近いフレームに丸い凹みがあり赤い塗料が塗られています。一般的にこのような印は、こちら側の端子をホットに接続してください、という意味となりますが、Teslaのユニットではこれを信じると通常とは逆相になります。ご注意ください。
ARE 668は、発売当時は、チェコの映写機メーカーであるMeopta社の映写用スピーカーに組み込まれるなどされていたようです。
また、チェコでの趣味のオーディオ用としては、本ユニットを8本使ったトーンゾイレ(縦型のスピーカーアレイ)、高域ユニットと組み合わせ30リットルの後面開放箱に入れる、などの実施例があるようです。
私自身は、本ユニット一発を20リットル強の後面開放箱に入れたステレオセットで、1.5m~2mくらいの比較的近距離で楽しんでいました。あくまで主観的な印象として聞いて頂きたいのですが、別途出品しているTelefunken社の楕円フルレンジユニットと比較すると、しなやかに聴かせるボーカル帯域が目立つ反面、少し腰高のバランスになるように感じました。一般的に同一ユニットを複数並べたトーンゾイレでは単発で使う場合と比べて低域寄りのバランスになることが多いかと思いますが、その意味で、チェコのオーディオ趣味の人の8発並べるというのは理にかなっているのかも知れません。
また、以前ARE 667とARE 668とを比較視聴したことがあるのですが、私には有意な違いは聴き取れませんでした。
最近の、中高音を抑えることで低音を伸ばそうと試みるスピーカーと比べるとだいぶ能率が高めです。低出力でもシンプルで上質なアンプを繋ぐと、大編成のオーケストラ曲で迫力を期待するのでない限り、しなやかで生き生きとした音楽再生を楽しむことができるかと思います。私自身、当時のドイツのIsophonなどの10cmツイーターを1μF経由で繋いで高域を伸ばそうとしたこともありました。確かに雰囲気は変わるのですが中域の密度感はスポイルされる方向でもあり、一発での再生に戻ってしまっていました。
写真をよくご覧いただき、よろしくご検討いただければと思います。
なお、円滑にお取り引きさせていただくため、恐れながらご入札いただいた方の評価履歴を随時拝見させていただいております。落札者都合キャンセルがある方、悪い評価が3%程度以上ある方、気になる評価コメントがある方、などからのご入札については、お断りなくご入札を削除させていただく場合があります。よろしくご了承ください。
(2026年 3月 5日 17時 30分 追加)ご使用に際しての注意事項を書くのを忘れていました。
1950年代から60年代にかけてのドイツ製のスピーカーユニット同様、このTeslaのユニットもフレームは板金でできています。このようなスピーカーでは、一般的に、板金の前面のユニット周囲に厚手のフェルトが貼ってあり、バッフル板に背面から固定するのが標準的な取り付け方法となります。
作法として大切なのは、取り付ける際にネジを強く締めてバッフルにしっかり固定させようとしない、ということがあります。こういった板金のフレームは、元々精度を追求できる構造ではありませんので、強くしっかりバッフルに固定させてしまうとフレームが逆に歪み、場合によってはボイスコイルタッチを生じさせることにもなります。ユニットをネジ止めする際には、ゴムやフェルトなどのワッシャを介してネジ止めし、ユニットを持ってずらそうとすると少しユニットが動く、という程度の緩さで取り付けるのが無難です。
緩くすると気密性などが気になる方もいらっしゃるかと思いますが、たとえばドイツの同様のユニットが付けられていた大型ラジオの筐体を見ると、背面板にパンチ穴がたくさん開いていてキャビネットに気密性は一切ありません。スピーカーユニット側もキャビネットに気密性を期待しない設計になっていると思いますので、しっかり緩く付けて、スピーカーユニットにおおらかに鳴ってもらう、という気持ちで付き合うといいかと思います。