Siemens社が1950年代に製造販売していた20cmフルレンジスピーカーユニット、6Ruf lsp 14gの2本セットです。本スピーカーユニットには取り付け穴がありません。純正かどうかは不明ですが取り付け金具を付属させます。10枚目の写真をご覧ください。また、私自身が使っていた際に端子に付けたケーブルはそのままの状態で発送いたします。
■主な仕様
磁気回路:アルニコ(Magnetfabrik Bonn製)
公称インピーダンス:15Ω
外形:φ202 × 120mm
重さ:約950g
フレーム:マグネシウム合金製
サスペンション:蝶型ベークライト樹脂製
私はこの2台をペアで購入しましたが、14gが販売されていた当時はまだモノラル音声の時代であり、後年にペアリングされ中古市場に流通したものと思われます。
発売当時、6Ruf lsp 14gは、Klangfilm社のKL L309などの業務用モニタースピーカーのユニットとして主に使われ、また一部は、Siemens社のラジオや家具調オーディオ機器のスピーカーとしても使われていました。
Klangfilm社の機器など、業務用途のために作られたせいなのか、よくあるドイツ製のスピーカーユニットのような板金製のフレームとは異なり、フレームは極めて堅牢なマグネシウム合金製です。また、時代が古いこともあり、コーン紙を支えるサスペンションないしスパイダーはコルゲーションの入った布製のものではなく、蝶型のベークライト樹脂のものが使われています。9枚目の写真をご覧ください。
ドイツ本国では、優れた周波数特性のPhilips 9710に対しボーカルなどを含む大切な中域の再現に優れたSiemens 14gと対比されて評価されているようです。日本ではドイツ製永久磁石フルレンジユニットを代表するスピーカーとされ、たとえば管球王国 Vol.67の記事中では、「WE 755A程度の音を出すユニットはドイツにいくらでもある」とされ、その代表格として14gが登場しています。
引き合いに出されたWE/Altecの755A、私はきちんと聞いたことはないのですが、大きな特徴があるわけではないごく普通のいい音がするところが偉い、と言うようにも評価されているようです。
本出品のSiemens 14gですが、ドイツの昔のフルレンジのイメージ、「音離れがいい」や「音が飛んでくる」、といったわかりやすい違いが特徴であるようなスピーカーではありません。それでも一聴して「んんん!、ちょっとこれはっ!」となってしまうわけなのですが、それは755Aにも通じる、普通の音を普通にきちんと出す、と言うことが高度なレベルで達成できているためかも知れません。
せっかくの14gなのでこれ一発でフルレンジで楽しむのが王道かもしれませんが、同じSiemens社の高域ユニットと組み合わせることで再生音の空気感のような雰囲気は、いい悪いは別として変わります。ご興味があれば、10cm級ツイーターである6Ruf lsp 28aを別途出品しておりますので合わせてご検討ください。
28aのインピーダンスは5Ω前後ですので、計算上は3~4μFのコンデンサを入れることでフルレンジ側とのつながりがスムーズになるはずです。昔のドイツの市販システムでも、20cm級のフルレンジ+4μFをつけたHM10(Isophoneの10cm級ツイーター)というような実装例が多く見られます。でも、私の主観的な聴感上は、この14gに限った話ではありませんが、3~4μFで高域ユニット繋ぐとただ音が鳴っているというつまらない結果に終わることが多く、個人的には1~1.5μFの方が自然で、フルレンジ側の特徴を活かした再生音が得られるように感じています。
写真をよくご覧いただきぜひご検討ください。今回の出品ユニットは、コーン紙には破損や補修箇所などが一切なく新品のようで、マグネシウム合金フレームの腐食もほとんど見られない、1950年代のスピーカーユニットとしては極めて程度がいい逸品かと思います。
14gはコーン紙にセンターキャップがなく、またサスペンションが細いベークライト樹脂の蝶型であるために、ボイスコイルギャップが内側からも外側からも露出しています。ちょっとしたお取り扱いの不注意で鉄屑などのゴミがボイスコイルギャップに入ってしまうと、専門業社送りで4,5万円以上の修理費がかかってしまいますのでご注意ください。またこの理由のため返品は不可とさせていただきますのでご了承ください。
最後に。円滑にお取り引きさせていただくため、恐れながらご入札いただいた方の過去の評価履歴を拝見させていただいております。落札者都合キャンセルがある方、悪い評価2%程度以上ある方、気になる評価コメントがある方、などからのご入札については、お断りなくご入札を削除させていただく場合があります。よろしくご了承ください。