
文庫です。 きれいなほうです。
日常の振る舞いにこそ、その人となりは現れる。スパゲッティの召し上がり方、アルコールの嗜み方、サラダの本格的な作り方、クルマの正しい運転法、セーターの着こなし方、強風下でのマッチの点け方、そして「力強く、素早く」の恋愛術まで。体験的エピソードで描かれる実用的な人生論風エッセイ。真っ当な大人になるにはどうしたらいいのか? そんな疑問を持つ「男たち」へ――。
【目次】
スパゲッティのおいしい召し上がり方
血よ、したたれ!
パンによる一撃
食前の果物
待つこと久し!
チーズについた指のあと
舌を握って踊る話
陰気なお茶受け
イギリス人の驚き
髭を剃った魚の話
ハチハチ・カンタータ
トイレットの中の賞状
奴隷の快楽
犬の歯を抜く話
不愉快
女連れ
水の味
無駄なことです
乾いた音
イカモノについて
なにがお好き?
酒量
二日酔について
羨ましいなあ!
不覚
小さな病人の快楽
しまった!
口笛のポロネーズ
石鹸についての覚え書
蚊
猫ダマシ
ボウリングの話
死に至る病
みんな同じ!
オヨメニオイデヨ
近代五種
ウイローの紳士
塀のいろいろ
落第のすすめ
ああ恥ずかしい!
電気気違いたち
テレヴィジョン嫌い
他人の顔
男と女
なにかいいことないか、子猫ちゃん
アラベスク
スタンダールの恋愛論
西洋料理店における野菜サラダを排す
ベスト・ドレッシング
開いた窓
わからない
毎朝のこと
唇の感触
温められた皿
バーテンダーの嗜み
ダッグウッドの悦び
ハリーズ・バーにて
ピクニックの巨大な昼食
キューカンバー・サンドウィッチ
世界一のマッチ
パッパカパーノ、パッパ
スポーツ・カーの正しい運転法
だめな馬とだめな騎手
思索的自転車
猫の足あと
急ぎの虫
アッあぶない
プア・マンズ・ミニ・クーパー
勇気
ジョンソン氏の自動車
招き猫
ナガ
悪魔の発明
カルピスとコカコーラ
凍らした菓子
お金のかかる話
二日酔の虫
マイクルのキャベツ
深夜の客
スパゲッティの裏に伏兵あり
整列した支那の白鼠
サムの土鍋
料理人は片づけながら仕事をする
箸の汚れ
主人の礼儀
目玉焼の正しい食べ方
拾った魚のスープ
スペインのお好み焼き
固まったチーズ
過ぎ去った夏の日日
茹でたお米
おこげ
黒豆の正しい煮方
ヨメタタキ
虱の味
小笹ずしの決闘
包丁の正しい持ち方
セーター術
黄金の七人
あの日あの時
グループ
日本人に洋服は似合わない
ひとつ ふたつ みっつ
解説:池澤夏樹
伊丹十三(1933-1997)
1933(昭和8)年映画監督伊丹万作の長男として京都に生まれる。映画俳優、デザイナー、エッセイスト、後に映画監督。TV番組、TVCMの名作にも数多く関わり、精神分析がテーマの雑誌「モノンクル」の編集長も務めた。翻訳者としての仕事もあり、料理の腕も一級だった。映画「お葬式」発表以降は映画監督が本業に。数々のヒット作を送り出した後、1997(平成9)年12月没。エッセイスト伊丹十三の魅力を一冊にまとめた『伊丹十三の本』(新潮社)がある。