御存知!Boston 英国Art/Rockを背景とした米国HR 大傑作2nd「Don't Look Back」 Tom Scholz監修リマスター紙ジャケットSHM-CD仕様限定盤
盤共に非常に状態の良い中古でございます。
Tom Scholz監修リマスターではございますがそもそも制作当事者という事が有り、非常に良心的な音質でございます。
大傑作”Boston””Don't Look Back”のリマスターは「レコード会社主導・ライヴ音源付アーカイヴ化企画」で制作が進んでいた所に
Tom Scholzが待ったを掛け「自身でリマスターを行う」と宣う始末。
非常に音質の良いリマスターではあったものの、ファンが期待したライヴ音源含めたアーカイヴ化は何処?とファンがぼやく結末となりましたが...........................
件の経緯がありそれを恐れたレコード会社がTom Scholz本人に託したという感がございますが...........................
初来日武道館三公演ではライヴ録音が行われておりますが..............................
日の目を見る事があるのでしょうか..............................
内容は言わずもがな。
ラインナップは元来の名手二名のみ。
Tom Scholz(G、Key、B、Ds、Per)、Brad Delp(vo)、Barry Goudreau(G)、(Fran Sheehan(B)、Sib Hashian(Ds)となります。
されど実質演奏はTom Scholz/Brad Delpによるもの。部分的に他のメンバーが関わるという前作同様のもの。
制作はTom Scholz、1977~1978年御馴染み”Hidaway Studios”、
米国マサチューセッツ州メイナード”Northen Studios”(”A Man I'll Never Be”ピアノ演奏のみ、Dave Butler録音)での録音制作となります。
マサチューセッツ工科大学卒業後にかのポラロイドの研究チームで働いていたTom Scholzがそこで得た収入でかの”Hidaway Studios”を建設。
在学中に知り合ったBrad Delp、Barry Goudreau、Jim Masteaと共にデモ録音を制作した事から始まるバンドでございます。
されど当時レコード会社からの反応はなく、前身バンドは消滅。Tom Scholzは音楽性を変化させていきます。
音楽性を固めその後Tom Scholzは再びBrad Delp、Jim Masdeaと共に再度デモ録音を制作。レコード会社の反応を窺う事となります。
録音の良さも加わり、反応は上々。大手の”Epic”が契約に乗り出す事となります。
”Epic”はデビュー作制作にかのJohn Boylanを起用するもののTom Scholzは難色を示し、自身での制作を主張。
また”Boston”というバンド名を冠しているものの実質はTom ScholzのみでBrad Delp/Jim Masdeaがデモ制作に参加というもの。
Jim Masdeaは既に離脱。
ツアーが出来るバンドとしての体裁を整える為にBrad Delp人脈から以前も関わっていたBarry Goudreau、Sib Harshian、Fran Sheehanを引き入れる事となります。
制作が始まるものの実態はTom Scholzは自身のみで制作を進行(一曲のみJim Masdea起用.......既存録音を流用?)。
その後他の録音スタジオに移行しJohn Boylanを中心に他のメンバーのオーヴァーダビングやヴォーカル録音及びミキシングを行う、
という異例の制作を行う事となります。
摺った揉んだの制作の末に完成。
リリースに漕ぎ着ければ大反響。また独特とは言えど録音の良さも加わってオーディオ・ファンの大反響も加わり、
驚愕のセールスを記録する事となります。
ツアー後はレコード会社の催促・強制があり次作の制作に乗り出す事となりますが大成功の実績が有り、今度は完全にTom Scholz主導の制作。
Tom Scholzの演奏制作にBrad Delpのヴォーカル、他のメンバーの部分オーヴァーダビングという形で再び制作を進めていく事となります....
さて今作。
前作同様アメリカン・ハード系バンドの躍動感や高揚感が非常に強いもの。
メロディ重視で「英国Art/Rock Movement」の影響下にある音楽性
そして”Wishbone Ash~Thin Lizzy”に繋がるツイン・リード・ギターも健在でございますが、
前作の大作主義的な楽曲は影を潜め、その分メロディ重視を強めコンパクト感がございます。
前作同様非常に質は高いもの。
「嘗てと変わらない音楽性に音」とは後に言われますが、前作今作が基礎という感がございます。
上記movementに強く絡む”Audio/Stereo”性は前作同様非常に強いもの。
オーディオ愛好家が前作と共に今尚愛聴する事が窺えるものでございます...............................
「一曲追加制作の段階」でレコード会社が制作を強制的に終了させ、リリースを強行。
Tom Scholzやバンドは忸怩たる思いをする事となります..................................................
されどリリース後は再び大反響。
初来日公演含めたツアーも長期化、会場も大規模化し大成功を収める事となります.........................................
ツアー後Tom Scholzは契約面で相当な不信感に陥り、新作に向け創作を開始するものの現行のビジネス体制を断ち切る事に動き出す事となります。
マネージャーとの法廷闘争や録音契約に関する不当さを解消する為に契約解除を見越してバンド活動は沈黙(制作は継続)。
その後Barry Goudreauは自身のソロ作”Orion the Hunter”を制作し、更にその名を冠した自身のバンドを結成。
他のメンバーもそれぞれの活動へ移行、バンド体制は解体となります。
またレコード会社は契約不履行(6年で10作リリースは異様な契約とは思われますが.......)を訴え、法廷闘争は泥沼化。
Tom Scholzは忸怩たる思いをしつつも自身の企業”Scholz Research & Development Inc”を設立。
また、かの”Rockman”を産み出す事となります。
泥沼化したレコード会社との法廷闘争では印税面での圧力を受けるものの一審でTom Scholzが勝訴。
(あの契約ではねえ.......その後はレコード会社が不当を訴え更に長期化。1990年4月に再びTom Scholzが勝訴という結末に)
新規に”MCA”との契約を締結し、Brad Delp/Jim Masdea(一部Sib Harshian)の協力を得て制作を進めていた新作3rd”Third Stage”を完成させ、
8年越しにリリースとなります。
されど当時某米国HR/HM系ミュージシャンにも「A.O.R.的なもの」と評されており、元来HR/HMファンの支持が篤い筈の”Boston”がそう扱われておりました。
当時はかの”Thrush Metal”の台頭そしてグランジ/オルタナの息吹が聞こえ、八十年代的な音楽性に陰りと嫌気が見えるという時期。
活動/セールスに影を落とす事となります..................................
現在では入手が困難。この機会に是非。
注:発送方法は変更になる場合がございます。宜しく御願い致します。