【基本情報|Release Information】
窓の外を眺めるようにして聴く、音で描かれた短編集
レーベル:Warner Bros. Records
品番:M-12531
フォーマット:LP
国:Japan
リリース年:1987年
タグ:Jazz, Fusion, Japan, Soundtrack, 1980s, Easy Listening
【構造と文脈|Structure & Context】
音響構造と知覚設計
本作『ハートカクテル Vol.2』は、都市型センチメントとラテン・ジャズの柔らかな融合によって構成された、いわば「音響によるショート・コミック集」である。エレピとサックス、パーカッションによる空間構成は、視覚的余白を伴ったミニマルなドラマを音で紡ぐ設計にあり、場面ごとに差し込まれるコード進行の柔軟さが、情景の一瞬性と感情の揺らぎを巧みに捉える。
浮遊するアルペジオ、ブラスとベースラインが一体化する瞬間に「感情の屈折点」が現れる。低速化されたボサノヴァと子音を強調するベースが、「語られなかった記憶」のようにサウンドに滲む。編曲の粒立ちはきわめて繊細で、ギター:和田アキラ、ベース:高橋ゲタ夫、パーカッション:カルロス菅野らによる演奏は、単なるBGMにとどまらず、情景の「情」を奏でるための演技的演奏と呼ぶにふさわしい。
制作背景と制度的文脈
本作は、わたせせいぞう原作の短編アニメ『ハートカクテル』のサウンドトラック第2弾。映像作品と不可分のように思われがちなサントラという形式に対し、松岡直也は「映像の不在こそが想像力を駆動する」と言わんばかりに、音だけで「読むための物語」を提示した。その意味で本作は、サウンドトラックという制度に対する逆説的批評でもある。
また、1980年代後半という、日本の都市生活者に「日常と感傷」が同時に訪れていた時代背景において、ジャズ/ラテン/フュージョンのハイブリッドは、テレビや雑誌を通じて形成された「情報としてのロマンス」として鳴り響いていた。『ハートカクテル Vol.2』はまさにその音のメタファーであり、イージーリスニングの形式を借りて都市感情の断面を浮かび上がらせる、知覚の脚注的サウンド作品である。
【状態詳細|Condition Overview】
メディア:NM(極めて良好)
ジャケット:NM(極めて良好)
付属品:帯、インサート付属
【支払と配送|Payment & Shipping】
発送:匿名配送(おてがる配送ゆうパック80サイズ)
支払:!かんたん決済(落札後5日以内)
注意事項:中古盤の特性上、微細なスレや経年変化にご理解ある方のみご入札ください。完璧な状態をお求めの方はご遠慮ください。重大な破損を除き、ノークレーム・ノーリターンにてお願いいたします。