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中古です。
レンタル落ちではありません。再生確認済みです。
新品で購入し、2,3回再生しただけの美品です。
紙ジャケット、盤面ともにきれいです。
CDが直接紙ジャケットに直接入っているタイプでしたので、不織布の袋に入れて挟んで発送します。取り出すときに落とさないようにご留意ください。
(2025年 12月 18日 5時 54分 追加)(執筆:フィリップ・トーマス、2014年2月)
序文:なぜ彼の音楽を弾くのか
初めてクリストファー・フォックスのピアノ作品を聴いたとき、何がそれほどまでに明白で、かつ不思議に感じられるのでしょうか。言葉でその謎めいた本質を説明できるでしょうか。
私が過去12年間にわたり、クリストファーの音楽を演奏し、委嘱し続けてきた理由は、音楽を愛する最も純粋な動機に基づいています。まず、彼の音楽には圧倒的な**「直截(ちょくせつ)さ」**があります。素材は力強く、明快で、各曲が独自のキャラクターを持っています。それは微分音を扱う曲(at the edge of time)でも、濃密な半音階の曲(Thermogenesis)でも、調性に基づいた曲(Republican Bagatelles)でも変わりません。
彼の音楽は、構造を「ブロック(塊)」として捉えることを好みます。この形式の明快さが、彼の音楽を現代において最も大胆で、かつ親しみやすいものにしています。
プロセスと予測不能な結果
しかし、その明快な構造の裏には、よりパズルめいた、奇妙な性質が隠れています。
L’ascenseur(昇降機): 低音域から高音域へと移動していくという単純なプロセス。
at the edge of time(時の縁で): 同一の音から、より高く、より多くの倍音を引き出していくプロセス。
Thermogenesis(熱産生): 密集した音のクラスターから、より定義された音の集合へと焦点を絞っていくプロセス。
これらのプロセス自体は非常に明晰ですが、それが実際に音として「演じられる」際、予期せぬことが起こります。それは二つ以上のルールが衝突したときに生じる予測不能な結果です。ここには、フォックスが敬愛するジョン・ケージやクリスチャン・ウォルフの影響が見て取れます。ただし、アメリカの実験音楽家たちがルールを抽象的に隠しがちなのに対し、フォックスは**「明快なプロセス」と「そこから生まれる驚くべき結果」の間の緊張感**を楽しみます。
楽器と空間への対峙
本作の収録曲は、聴き手を「調査」へと誘います。 例えば『L’ascenseur』というタイトルは「手の内を明かしている」ようなもので、聴き手はピアニストが音域全体でタッチとダイナミクスを均一に保とうとする中で生まれる、ピアノという楽器特有の個性に耳を澄ますことになります。多くの異なるピアノや会場で演奏してきましたが、この曲は常に「このピアノはどんな音がするのか」「この空間はどう反応するのか」を問いかけてきます。
『at the edge of time』では、低音域の弦に小さなゴムを挟んで倍音(ハーモニクス)を発生させます。音楽は静止しているように見えますが、耳はピアノの残響や、倍音同士の奇妙な相互作用へと引き込まれます。
遊び心とドラマ
フォックスは「ドラマ」を重視する作曲家でもあります。それは物語性という意味ではなく、素材や構造、プロセスが持つ「演劇的な可能性」です。そこには「もし〜したらどうなるか?」という純粋な遊び心と好奇心があります。
Thermogenesis: 最も遊び心にあふれた曲です。ピアニストはまず大きなミトンをはめて弾き、次に手袋になり、最後は素手で弾きます。これは「極寒の地でピアニストがいかにして手を温めるか」というデモンストレーションでもあります。手袋による音の濁りから、素手による正確な音へと変化していく過程が描かれます。
Republican Bagatelles(共和派のバガテル): ベートーヴェンやアイヴズの変奏曲を再構築したものです。イギリス国歌や社会主義の歌「赤旗」のメロディが変容し、最後には衝撃的な音の連打へと至ります。
これらの作品を際立たせているのは、素朴な問いを恐れず、それを執拗なまでの知性と想像力で突き詰める、作曲家の「勇気」なのです。